注射器迷った治療
薬治療・通院・入院をみゃあは、迷惑だと思っていたかもしれません。
毎日薬を飲まし、病院では点滴やら血液検査の度にみゃあを押さえる役だったので、だんだん私は嫌われてしまったし。
周りの人から(アキノリも「みゃあは病院イヤだよなぁ?」といつもみゃあに言っていました)の意見で悩んだり、またはげましてもらったり。
治療費も最後は貯金をくずしながらの状態でした。半分ヤケになっていたかもしれません。
時間的にも、朝連れていって、帰りに迎えにいくには会社を定時で上がらなければならないし、毎週土・日に連れていく時は、病院がすごく混んでいて2時間はかかる、など負担がだんだん多くなっていきました。
金銭的にもきつくて最後は貯金をくずしていたし、何よりも、みゃあをケージに入れて連れて行くのは、肉体的にもつらいものでした。
そして、何より精神的に落ち込んでいたのは「病院にかかっても、直る病気ではない。現状維持か、悪くなっていくしかない。」ということでした。
でも私は「あのときもっと治療していれば・・・」とあとで思うことは、したくなかった。私は最後までがんばれたことを、よかったと思っています。みゃあに嫌われても、薬を飲ませて通院させてたのは、少しでも長生きをしてほしかったのです。

考えは人それぞれ
母はいつも私が「お金がかかる〜」と愚痴を言うと、「そのために働いてるんでしょ。最後までがんばりなさい。」と言ってくれた。

その言葉で、迷っていても、ふっきれた。「そうだよ、面倒みるって決めたんだから。」

アキノリ
「また病院行くのか?」「行かなくていいんだよ、自然で。」「遠いし混んでるし、病院いくとみゃあの具合が悪くなるよ。」

確かに最後はそんな感じだったけど。でも無視して病院へ行っていた。

病院での2人の女の人の会話
a:「あら、きょうはどうしたの?」b:「ちょっとこの子の具合が悪くて・・・」a:「ご主人は来ないの?」b:「だめよ〜男の人は。かわいがるだけで、具合が悪くなると、自然にまかせればいいんだ、なんて言って面倒みないんだから。」

アキノリと同じだって思って、思わず笑ってしまった。

知人A
私だったら、月に何万も払えないし、みゃあちゃんの立場なら、薬漬、通院漬っていうのは希望しないんじゃないの。

でも、もし治療をやめれば、あっというまに死んでしまうだろうし。自分のペットがそうなったときに、「本人のことを考えて、治療をしない。」決断を下せるんだろうか・・・。治療をしなければ、いなくなってしまうという悲しさに、私は勝てなかった。

知人B
メールをくれました:治療に関しては手術みたいに、みゃあちゃんの体にダメージが大きい物ではないから続けた方が良いと思いますよ。 通院のストレスはあるけれど、みゃあちゃんがいなくなった時に、してあげられなくて(治療とか...)後悔するよりも、精一杯してあげれたほうが私は良いとおもいます。みゃあちゃんにとってあなたの愛情が頼みの綱だから、最後まで信じる(考えること)を貫いてください。

これを読んで、不覚にも涙が出てきた。「そうだよ、そうだね。最近治療の結果も良くないし、反対されたり、気弱になっていたよ、私。早速返信メールをだす。:ありがとう。その言葉だけで十分です。たぶん私は誰かにそう言ってもらいたかったんだと思います。
「また、治療がんばって続けよう。自分が願っているんだから。みゃあの長生きを。」

知人C
えっ?ねこちゃん、慢性腎不全になっちゃったの?すごく苦しむよ。うちのネコの場合、最後は「生かしてる」ってだけだったから、もう入院やめて、連れてかえってきちゃった。

彼女の家の猫ちゃんも腎不全で亡くなったそうだ。獣医をしている彼女の友人からいろいろ、情報を仕入れ、結局延命治療って、ただ生かしているだけなので、家に連れて帰ったそう。最後はかなり苦しむらしい。詳しくは教えてくれなかった。私は覚悟できるかな。今のみゃあは延命治療っていっても、普通に生活している。「ただ生かしている」状態ではない。

病院で会った人A
毎日点滴来てるんですよ。もうだめだと思ったけど、少し持ち直していて・・・。

そのネコちゃんはかなりぐったりしていたけど、それでも生きているのがいいのかしら?それに、毎日なんて私にはとても無理。遠すぎるし、と思っていた。(でも、最後の2週間、私も結局ほぼ毎日病院へ通っていた。点滴すれば少しは持つかもっていう淡い期待を持ってしまうものだった。)

病院で会った人B
どうしてそんなにいつもがんばれるんですか?おうちでみゃあちゃんをみてあげてるんですよね?私ならすぐ入院させちゃうし、もうだめだって思って泣いてしまうのに。どうしたら、そんなに冷静にいられるんですか?

この言葉は、私には衝撃だった。私もこの人と同じ。いつも泣きそうになるのをこらえていて、もうだめなんだって何度も思っているのに。ただ、病院では泣いていなかっただけ。わずかな希望にすがっていたから、いろんな治療や薬をやっていただけなの。それにみゃあは入院したらご飯を食べなかったから。

病院で会った人C
病院の待合室で、ぐったりしている猫ちゃんを抱いたおばさんがいた。聞いたら、腎不全の末期で、毎日点滴にきているらしい。でも猫ちゃんは目はうつろだし、ぜんぜん動かないし、効果あるのかな?前にも腎不全で亡くなったらしく、「もう最後は点滴してもしょうがないからって先生に言われて、家に帰って、数時間はかなり苦しみますよ。でも、どうもしてあげられないから、さすって、「よしよし」っていって側について、みとってあげてます。」と淡々と話してくれた。

すごく苦しんでもやっぱり安楽死って決断できない・・・。(そう思っていたけど、あの苦しみをみてしまうと、もし病院がすぐ近くだったら先生にお願いしていたかもしれない。「みゃあちゃん、もういいよ、がんばらなくって」って何度も思ったから。)

病院で会った人D
私は入院点滴させますよ。仕事があって朝晩送り迎えなんてできないし。家も遠いしね。金額はかかるけど、その方が楽だから。何匹も飼っているけど、安楽死させたコもいますよ。

私だって大変だけど、みゃあは家でノビノビこたつにはいって寝たり、ふとんで腕マクラしてもらって寝るのが好きなんだもん。できるだけ、家には連れて帰りたい。それに安楽死なんて・・・。決断は自分でしたのかと思うと、この女の人は強い人だなって思った。